大阪ワイズカウンセリング(梅田・難波)うつ病・不安障害専門カウンセラーの大平真由美です。
ついさっきまで元気に過ごしていたのに、急に息苦しくなったり、汗が止まらなくなったり・・・、という経験はありませんか?
いつまた起きるかと思うと、行動しにくくなり、日常生活を安心して送ることが難しくなってしまいます。
今日は、そんなパニック障害にどう対処すると良いか、考えてみましょう。
パニック障害は誰にでも起こる!
パニック発作は、誰にでも起こる可能性がありますが、なりやすい人の特徴やリスクがいくつか確認されています。
代表的なものには、下記のようなものがあります。
・仕事で強いプレッシャーを感じている
・家族や人間関係のことで強い不安がある
・満員電車や人込みが苦手
・過去に辛い経験があった

日本人の約3~5%の人が、一生のうちに1度はパニック発作を経験すると言われていますから、そのメカニズムと適切な対処法を知っておくことは、安心して日々を過ごすためにも大切です。
怖い、しんどいと思うことでそれを避ける防衛本能が働くという意味では高所恐怖症などの恐怖症にも近いものです。
パニック障害の正体とは
パニック障害は、自律神経のバランスが崩れることによって起こるものです。
自律神経には、交感神経と副交感神経があり、それぞれが内臓の働きをコントロールしています。
2つのうち、どちらかが優位になれば、もう一方の働きが弱くなってバランスするようにできています。
●交感神経・・・気持ちを奮い立たせて血圧を上げて、身体を活動的にする「お昼の神経」
●副交感神経・・・精神を安定させリラックスモードにする「夜の神経」

でも、休憩も取らずに頑張ることが続いたり、プレッシャーから自分を追い込み過ぎたりしてストレスが増えると、交感神経が過剰に働くようになります。
その結果、激しい動機や息苦しさ、発汗、震えといった症状が引き起こされるのです。
このほか、
「またパニック発作が起きたらどうしよう」という不安自体が、引き金になる予期不安
「逃げられない場所に行くのが怖い」と感じる広場恐怖
などが、よく現れる症状として知られています。
頑張り過ぎかも!?
こういった症状があらわれるからといって、心配し過ぎることはありません。
実は、これは、心が弱いから起きるのではなく、脳が誤作動を起こしているのです。
心も身体も働き過ぎて疲れているという危険信号を受け取った脳が、「これは大変!」と騒いでいるのです。
「ここまで、もう十分頑張ったんだから、休んでいいよ」と、脳が教えてくれている状態です。
自分なりの休みの仕方だと本当に正しく休めているかわかりません。
休みの方法は労働時間や負荷、夜勤の有無、仕事や家事のストレス、子育ての状態など千差万別です。
カウンセリングでは休み方のアドバイスも受けられます。
発作への対処法
発作が起きそうだと感じたら・・・
発作の前には、手が冷たくなったり、身体が震えたりすることがあると思います。
それは体が出している「サイン」。
そのサインを感じたら、手をこすり合わせたり、息を吹きかけるなどして温めてあげることが効果的です。
息苦しくなったら・・・
また、発作の時には過呼吸を起こすことが多くあります。
そんな時は、頭の中でゆっくり数を数えながら深呼吸してみましょう。
おすすめは、10秒呼吸法です。
目を閉じて、身体の中にある息をフーっと吐き出します。
1、2、3で鼻からゆっくり息を吸って、4で止めます。
5、6、7、8、9、10で、口からゆっくり息を吐いていきます。
吸うことよりも吐くことに意識を向け、ゆっくりと長く優しく吐いていくことで、少しずつ落ち着いていきます。

自分のためだけの時間をつくってみる
働き過ぎの交感神経を緩めるには、不安やプレッシャーを和らげてあげることが大切です。
人は、頑張り過ぎている時ほど、「大丈夫」「もう少しいける」と思ってしまうものです。
そして、そんな風に頑張っているからこそ、知らず知らずのうちに、心身を追い詰めてしまっていることにも気づかないということがよくあります。
仕事や家事、大人になると自分で自分を褒める習慣をつけないと褒めてもらえることが激減します。
ライフステージが変わっても自分自身がその事に気づいて意識を変えることが難しいです。
当たり前と考えず、できているところを大げさくらいに見つけてみることも大切です。
自分のためだけに時間を使って、頑張ってきた心と身体を休めてあげることも考えてみて下さい。
不安やプレッシャーに感じている気持ちは、誰かに話すことだけでも、大きな安心につながります。
不安やストレスを掃除のように減らすことで、片付けてなくしものが見つかるように自然とパニック発作の引き金が明確になることもあります。
カウンセリングでは、どんなお話しも受け止め、客観的にお聴きしますので、安心してお話しいただくことができます。
また元気に頑張れるように、ぜひカウンセリングも選択肢の一つに加えてみて下さい。