Recently updated on 3月 18th, 2025
大阪ワイズカウンセリング(梅田難波)メンタル不調・うつ病・不安障害専門カウンセラーの大平真由美です。
「無気力で何もやる気が出ない」
「どうしたらやる気が出るか」
ご相談の中で多いお悩みです。
今回は、やる気が出ない原因と対策について考えてみたいと思います。
やる気が出ない=甘えとは限リません。
甘え=すべきこと、行動の仕方がわかっていてゆとりがあるのに面倒と感じるなどの自己都合で行動しない。
行動できないということではなく、行動しないということです。
やる気が出ないというのは気力が落ち込んでいる状態で起きていることなので甘えと切り離しましょう。
やる気が出るのはどんな時か
ひと言で「やる気」と言っても、感じ方は人それぞれかと思います。
一般的に、やる気が出やすいと思われるシーンをいくつか挙げてみましょう。
・自分の好きなことに打ち込めているとき
・自分が何か/誰かの役に立っていると思えたとき
・自分の目指すものに向かって一生懸命取り組んでいるとき
・誰かに「ありがとう」と言われたとき
・誰かに褒められたり、ご褒美をもらえたとき
・欲しいものを手に入れられたとき
ここに挙げたようなことがあると、それが原動力となって、やる気が出るという人は多いかもしれません。
では、どうすれば、このようなことが実現できるのでしょうか?
やる気は物事を進める、考えるなど行動するための燃料です。
燃料があればより良い方向を目指せますが、そうでなければ、現状維持も難しいことがありますね。
やる気を引き出す「原動力」をつくる
(1)自分の「外」にある原動力はコントロールできない
さきほどの例のうち、下記の3つは、自分ではコントロールできないものです。
・誰かに「ありがとう」と言われたとき
・誰かに褒められたり、ご褒美をもらえたとき
・欲しいものを手に入れられたとき
確かに、誰かに感謝されたり褒められたりすると、嬉しくなってやる気も出ると思います。
でも、それは、その人次第のことですから、自分が欲しい時にもらえるとは限らないですよね。
だとすると、このように「他者次第」ではなく、「自分次第」でコントロールできること、ということがポイントとなります。
(2)やる気の元になる原動力は自分の「内」にある
では、残りの例はいかがでしょうか?
この3つは、誰かの都合ではなく、自分が大切にしたいと思うことに力を注げているケースですね。
・自分の好きなことに打ち込めているとき
・自分が何か/誰かの役に立っていると思えたとき
・自分の目指すものに向かって一生懸命取り組んでいるとき
こんな風に、「これをやりたい」「これが大切」と思えることがあるとき、それが原動力となって、頑張ろうというやる気にも繋がっていきます。
やる気を持続させる工夫をする
(1)「手に入るかもしれない」状況をつくる
一度、やる気が出たとしても、嫌な出来事があったり、体調が優れなかったりすると、やる気は簡単にしぼんでしまいます。
この時のポイントは、やる気を刺激する神経伝達物質”ドーパミン“を活性化させることです。
ドーパミンは、快感や意欲をコントロールし、やる気を引き出してくれます。
そして、このドーパミンは、何かご褒美や良いことが「手に入りそうだ」と思った時に、最も大きく反応します。
たとえば、いま取り組んでいることが一段落したら、買っておいたお菓子を食べながら一息入れる、というのも一つです。
(2)心が喜ぶことを取り入れる
もし、体調が優れない度合いが大きく、心身ともに消耗しているような場合には、何か良いことが「手に入りそうだ」と思うことすら難しいかもしれません。
そんな時は、心のエネルギーが枯渇している状態ですから、まずは、エネルギーの回復をはかることが大切です。
たとえば、このような感じで、自分の心が喜ぶことはどんなことか、ぜひ考えてみて下さい。
・好きな食べ物を食べる
・映画を見るなど好きなことをして自分を甘やかす時間をもつ
・花を買ってみたり、温かいお茶を飲むなど、自分を大切に扱う
そして、エネルギー度が低い時こそ、人は早く元気になりたいと焦り、やる気が出ないことを悪いことだと捉えがちです。
でも、やる気が出ないのには、ここまで見てきたように理由があります。
自分自身の状態を知り、どうすればやる気を引き出せるか探究することで、出口は見えてきます。
1人では、出口にたどり着くことは難しい場合も多いですから、ぜひ心の専門家である心理カウンセラーにご相談いただければと思います。