外でうまく喋れない子どもと不登校の関係性

大阪ワイズカウンセリング(梅田・難波)、不登校専門カウンセラー石田です。

不登校の引き金として、人前で話すことが辛くなり、話すプレッシャーを感じることがあります。

今回は、話すことと不登校の関係性についてお話したいと思います。

いつからか、お子さんが家族以外の他者と話せなくなったり、発表時に声がでなくなって不登校になるお子さんも多くおられる現状です。

不登校を表面的に捉えると学校に行かせる、行かせない点に焦点が当たりがちですが、根本原因に目を向けると他者と円満な関係性を築けないことが重要です。

例えば、

・家族内では普通に明るく話せるのに、学校や近所の人など家族以外の人とうまく話ができないことがある

・人前で発表ができない

・大人数になると沈黙しやすい


などが当てはまります。

子どもは家族などの前では自分の意思を表現できているので、学校といった社会場面でよそよそしくなる様子が誤解されていることもあります。

人見知りやシャイな性格であると思われたり、プライドが高いからであると言われることも多いです。

原因とその対処法をお伝えしますのでよろしければ参考にしてみて下さい。

目次

頑張って不安に耐える子どもの気持ち

極度の不安を感じて、うまく話さないといけないなどと考えることでよりプレッシャーを自分で自分に与えることがあります。

場面緘黙症とも診断されがちです。

その場合、お母さんに極単にべたべたとひっつき身体接触をして安心を求めるようになるサインがよくあります。

他にもストレス発散のために家では物を投げたりといった極端な行動にでることもあります。

苦しさを理解してほしいという気持ちと察して、話をしてみて下さい。

また、あらゆる視線を避けるような逃げる行動もあります。
帽子をかぶって視線を避ける行動、下を見て前を見ないなどです。

こうした行動は診断基準に沿っていれば、視線恐怖症として診断されることもあります。

不登校という言葉で一括りにせず、要因に目を向けていきましょう。

実は想像以上の不安かも!〜嫌なもの、怖いものを避ける感情〜

お子さんの気持ちとしては、アフリカのサバンナで一人猛獣に囲まれているぐらいの恐怖を感じていると想像できます。

大げさに感じるかもしれませんが、そのくらいに捉えているんだなとご理解下さい。

そこで、なんで?という疑問はあると思いますが、投げかけずにいて下さい。

大人になっても「どうして◯◯したの?」と聞かれると苦しくなることはありませんか。

聞く側は責めているわけではなく、知りたいだけですが、聞かれる側は苦痛ですね。


不安になりがちで話せなくなるのは必ずしもお子さんの性格が原因というわけではありません。

なぜなら、極度の不安を感じると誰であっても大脳が逃げるか戦え、という命令を出すので圧倒的な不安の前では怖くて動けなくなるからです。

例えば、蛇に睨まれた蛙、という言葉があるようにカエルがベビを恐れて動けなくなっている状態と同じになります。

怒られたり叱られる指導で話せる変化できるのは難しくなります。

つまり、命や自分の存在意義に関わる危険を感じて怖くて黙りこんでいると考えられます。

お子さんにとっては、いきなり猛獣が沢山ある学校に行くより、少しずつ安心できる人を増やしていく介入がよいと考えられます。


大人がなんとか学校に行かせようと、人と話させようと社交的な場に連れていくことを試みますが、子どもからすれば猛獣がいるその場からできるだけ逃げるという選択がとられがちです。

黙っているから原因がわからず、家族にはあれが食べたい等の要求が述べられてるから大丈夫と思って過ごすこともよくあります。

家族とは話せる分、周りには誤解されがちにもなります。


話せなくなる原因である不安の水準はお子さんそれぞれ違います。

不安が増えてしまうとご家族様も負担が増えることにつながります。

思い立った今、できるだけ多くのサポートを得てほしいと思います。

カウンセリングだからこそできること〜長期化するデメリット〜

長期化するとこの状況に対して諦めてしまう、何もしないほうが楽という感情になります。

また、発達期に会話機会が減ることで、その後、影響が数十年になっている方も大阪ワイズカウンセリング(梅田・難波)にお越しになります。

対処法として、早めにできることを正確に行うことです。

カウンセリングなど一対一の関係性での関わりを大切にできる場を設けることが考えられます。

どうしても関係性があると話せないこともあります。

また、近所の人や学校の先生には「一番か二番かどっちかな」とお子さんが指やまばたきで答えられるような質問にしてもらうことがよいです。

しっかりと会話できなくても意思表示をしてもらう、その積み重ねで怖い人ではないと感じてもらうことが大切です。

さらに、視線恐怖があるとわかれば、ご家族と一緒に鏡を持って自分の視線と慣れることが効果的に考えられます。

他にも、自分が本を読む声を録音してそれをご家族と一緒に聞くことで声に慣れることが考えられます。

少しずつの変化ですが、カウンセリングも大きく役にたちますので、ご相談下さい。

石田 美咲紀(いしだ みさき) カウンセラー・公認心理師

専門:不登校児童、家族のメンタルケア・家族関係修復

学内ケース、学外実習、放課後デイサービスのアルバイト、家庭教師などを経験し、子どもたちの側で、そして、親御さんとも連携し不登校を解決してきました。
育った世代が近いからこそ、お子様と打ち解けてお話をして、最良な方法を提案しますね。

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