新社会人の方へ あなたの役割

Recently updated on 8月 18th, 2022

新社会人への応援ブログ、いよいよ最終回の6回目です。
ここまで皆さんには、「会社での自分」という枠組みでお話をしてきました。
しかし、「あなた」は会社にいるときだけで成り立っているものでしょうか?

目次

会社が唯一の居場所?

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一昔前、「モーレツ社員」という言葉がありました。会社の為にがむしゃらに働き、家庭は決して顧みず、家族がどうあろうと一切「我関せず」。決めの台詞は「俺は会社で働いているんだから!!」=これ以上俺を煩わせるな、俺の役割はキチンとやってる、会社の仕事だけで限界だ・・・ということでしょうか。

いわゆる、今で言う「社蓄」ですね。まるでカースト制度のように、会社での序列が人生の序列であるかのように「単純」に小さな集まりをタテに割って、そこに忠誠を誓い、個人的判断ができなくなる、というシナリオ。

当然、前節でもお話したように「会社」での役割もあるし、「社会」での役割もあります。働くことは義務であり、自分の生活を成り立たせるもの。或いは何か目標を達成する「手段」かもしれません。

しかし、人生や人間社会はそう「単純」なものではありません。

ライフ・キャリア・レインボー

ここに、キャリア理論で有名な「ライフ・キャリア・レインボー」をご紹介します。

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図1 ライフ・キャリア・レインボーの図。Donald E., Ph.D. Super、Branimir Sverko、Charles M. Super編『Life Roles, Values, and Career International Findings of the Work Importance Study』(Jossey-Bass Publishers刊)の24ページの図を基に簡易化し、日本語で表記

これは、米国の教育学者スーパーが発表したキャリア理論で、「人が生まれてから死ぬまでの間ライフ・キャリアをどのように構成するのか視覚的に描写したもの」です。

ここでは、「役割」について見ていきましょう。
外枠の数字は年齢を表します。つまり、生まれた直後、0歳~60歳くらいまでは「子ども」の役割があります。それに重ねて「学生」「余暇を楽しむ人」「市民」「職業人」「配偶者」「家庭人」があり、加えて「親」「年金生活者」もあります。一番多いときで、一人で7つ~8つの役割を担っているのが分かります。

つまり、「会社組織人」というのは、単なる「職業人」としての役割だということです。

たとえ会社で挫折しても・・・

言い換えると、たとえ「職業人」として成功していても、他の役割が失敗していることもあるし、その逆もある、と言うことなのです。
もっと身近な言い方をすれば、

「会社で成功している人が必ずしも人生で成功しているとは限らない」

「会社で役に立たない人が、必ずしも人生で役に立たないとは限らない」

ということなのです。

新入社員の皆さんは、入ったばかりの会社に夢や希望を持って働いていることでしょう。しかし、いつか挫折することもあります。いや、むしろ挫折がないと成長できません。
そんな時、この「ライフ・キャリア・レインボー」を思い出してください。
あなたには「会社人」である他に、様々な役割があるということを・・・。

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